ボーンブロス

西洋料理のルーツ

こんにちは!

「ボーンブロス・八雲」の諸江栄美です。

「すべての病気は腸より始まる」

そう言葉を残したのは、現代医学の父であるヒポクラテスさん。

古代ギリシアの医学者ですが、消化機能に問題を抱えた患者さんに、ボーンブロスを勧めていたとも言われています。

ボーンブロスは決して新しい食事法ではなく、このように古代から親しまれ、

そしてまた世界各国のそれぞれの地域に食文化として根付いてきたものです。

命を繋いでいくために、食養生としてのボーンブロスがまず存在し、

そしてやがて食の産業化に伴い、グルメや調理時間の短縮が求められるようになってから、ブロス(出汁)のレシピは簡略化していきました。

西洋料理のルーツなんかはまさにそう。

16世紀ごろ、イタリアのメディチ家出身のカトリーヌがフランスへ嫁いだことからイタリアの宮廷料理がヨーロッパに広がり、各地に伝えられたのが西洋料理の始まりです。

日本には明治時代に「ドゥミグラスソース」が伝わったのですが、

なにせ元のルーツが「宮廷料理」だったもので、正式に作ろうとすると時間がかかり、家庭料理には不向きでした。

そこでかわりに簡略化されたものが「フォンドヴォー」。

仔牛の肉と骨、野菜を焼いて焦げ目をつけて水から煮出したものです。

日本では仔牛の入手が難しかったので、鶏で作る「フォンドヴォライユ」や魚で作る「フォンドポワソン」を日本のシェフたちはよく作ったそうです。

しかし、フォンもまた時間がかかるとのことで、

もっと手軽な材料と短い時間でとれる「時短」の発想で生まれたのが「ジュ」と呼ばれるもの。

フォンドヴォーに比べたら旨味成分やゼラチン質は少ない特徴があります。

このように、ブロスの食文化は時代に適応するように、レシピを変えていきました。

ボーンブロスは改めてその食養生の素晴らしさが高く評価されていますが、

それが現在、ニューヨークをはじめ西洋から流行している理由が、とても良く分かります。

この辺は、また次回^^

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